心の奥に留めておきたかった

どうしても、言わずにいられなかった

第2の推しが、選択を誤った。~ある声オタの嘆き~

時々、別界隈で担降りブログなるものが話題になるのを見てきた。

主に某J男性アイドル界隈が多いが、舞台俳優や若手声優なんかにも少なくはない。
(これはあくまで私が今まで見てきた範囲の話である。)

これまでは「なんでわざわざ言わなきゃ気が済まないんだろう。嫌なら何も言わずに離れれば良いのに。」なんて思っていた。今回の件が起きるまでは。


今回書かせて頂くのは正確には「担降りブログ」ではない。降りるかどうかは、まだ判断出来ていない。

また、私は彼の事を推していたが、最推しは同レーベルの別ユニットである。

彼の事は「2推し」として公言していた。ライブも行ったしグッズも買っていた。ソロライブは、1stライブから必ず1公演は観に行っていた、そこそこ歴の長いオタクになってしまっていた。

これは、2推しが週刊誌にすっぱ抜かれて、その後の対応を誤ってしまった時の、一人のオタクの感想である。



≪結婚していたことは問題ではない≫

私の中で、推しが結婚していたということは、驚きはあれど批判することではなかった。
公表していなかったことも、一部でアイドル声優的な扱いをされていることもあるので、仕方ないことだと思った。他にも言ってなかった人は居たので……。

まずかったのは、一緒に報道されてしまった件。
正確なことはわからないので何とも言えないが、これにより結婚容認&祝福派のファン達からも「結婚してるのにそれはダメだろう」と批判されることになってしまった。



≪タイミングが悪すぎた収録済みラジオ≫

週刊誌による報道のあった土曜の夜には、彼がパーソナリティーを務める8分程度のラジオのコーナー(箱番組)がある。

生放送ではなく収録済みの音声であるため、特に差し替えもなくそのまま流された。

ラジオには、リスナーからの質問に答えるコーナーがある。「一番古い記憶はなんですか?」といった他愛もない質問がほとんどだが、その中で

「(2推しさんといえば)心が無い人でお馴染みですが、どうすればそのようなれるのでしょうか?」

と言った趣旨の質問があった。平素から周囲に「心が無い」と弄られている2推しである。このタイミングでのこの質問には困惑しかなかったが、推しの返答に更に困惑することとなった。

「情を持たれる方とか傷付く方っていうのは、信じすぎてるんですよね。人を信じすぎているんですよ。だからその、期待しすぎているというか。だから、あの、期待しちゃだめです。」

「人……というか、自分自身にも期待しないですね、あんまり。」

「情がありすぎるっていうことは、人にも自分にも期待をして信じていると思うんですけど。はなから信じなければね、裏切られもしないですよね。」

「心が傷付くっていう人は、『そして考えるのをやめ』ましょう。」


(※音声を文字にすると微妙なニュアンスが伝わらないので、もし気になる人がいればradikoのタイムフリー機能で「A&G TRIBAL RADIO エジソン」の0:47辺りから。3/28(土)までは公式で聴けます。無断転載はダメ絶対。)


……いや、本当に、タイミング。タイミングよ。

いつもだったら、「そういうキャラ」で流される回答だったのだろうが、このタイミングで2推し自身からの「期待しちゃだめ」は結構ダメージが来た。


「信じ過ぎない」「期待し過ぎない」は私自身気を付けている事だ。

「がっかりした」も「裏切られた」もこちらが勝手に抱いている幻想だとわかっていたから。

何かあっても「元々そういう人だった」と思うしかない。そうすれば傷付かない。

でも、でもな。推しの方から「信じるな」「期待するな」って言われると結構なダメージなんだな。



≪そしてブログのハッシュタグ

翌日の日曜日。私は仕事で、生放送は観ていないかった。観る勇気がないというのもある。

炎上した後の生放送というのは十中八九が地獄だ。

罵詈雑言、揶揄、冷やかし、痛々しい擁護……。負の感情が渦巻くコメント欄を受け止めるだけの心の余裕はなかった。

そんな中、ブログの更新通知が届く。
タイトルと、生放送の画面の写真だけというシンプルなものだった。

まあ、そうよな。それが無難よな。

そう思ってTwitterのTLを覗くと「ハッシュタグ」というワードが。改めてブログを見て、タグを確認する。


それは、離れていくファンへのこれまでの感謝と別れの言葉だった。

……正直、これはやってはいけなかったと思う。

離れて行くファンがいるのは事実だ。そして、見捨てずに応援してくれるファンを大切にするのも大事だ。

けれど、この文言だと、離れて行くファンに感謝はしつつも実質切り捨てているように感じる。

「これでファンをやめるなら、それでもいいよ。お疲れ様でした。」と言っているようにも感じてしまう。

そうして切り捨ててられていくファンを見てしまうと、引き続き応援していこうと思っているファンも躊躇してしまう。

事実、それまで静観していた他推しがブログのハッシュタグを見てざわついた。



≪2推しが残した呪い≫

信じられていない、期待されていない。そう思うと、楽しかったこれまですら空虚に感じてしまう。

それは、多分担降り……いや、推し変したとしても残る呪いだ。

全てが本当じゃないし、全てが嘘ではない。けれど、推しの発言一つ一つに「これは嘘かもしれない」と邪推してしまう事になる。

考えるのをやめるのは楽だ。信じないのも、期待しないのも、難しいことではない。

けれど、一度諦めを知ってしまうと次に信じるのが難しくなる。そういう≪呪い≫をかけてしまったことを、いつか2推しが気付いてくれることを願っている。



そして今は、最推しさんが週刊誌にすっぱ抜かれないことを一番に願う。本当に、心から。結婚してていいからすっぱ抜かれないで……。全力でおめでとうするから……。ホールケーキ買って祝うから……。円満に発表して……。おめでとうって言わせて……。



追記:ラジオでの回答がなんでこんなに引っ掛かってるんだろうなぁと考えてみたのですが、その後のブログで「信頼回復のため尽力します」って言ってるからなんだな……。

まだバレる前の収録済み音声とはいえ、「期待しちゃだめです」って言われて、そのあとに「信頼回復のため尽力します」って言われて、信用出来るかという話。

そう考えると、本当にあのタイミングであのラジオが流れてしまったのは運が悪いというか……。自分で自分の首を締めることになってしまったというか……。